「学童の料金はいくらかかるんだろう」「ひとり親だと安くなる?」「4年生になったら、預け先がなくなるって本当?」——小学校に上がると、放課後の居場所は、働くひとり親にとって大きな悩みです。この記事では、こども家庭庁の全国調査(令和7年5月1日現在)をもとに、学童保育(放課後児童クラブ)の料金・減免・入りやすさを、ひとり親目線で整理します。
まず結論|ひとり親が知っておきたい5つのこと
- 対象は小学6年生まで。保護者が仕事などで昼間家庭にいない小学生が利用できる
- 料金は月4,000〜8,000円未満のクラブが最多(約46%)。約8割のクラブは2,000〜10,000円未満。ほかに、おやつ代などの実費がかかることも
- 料金を取るクラブの約89%が、何らかの減免を行っている。ただし、内容は自治体・クラブで大きく違う
- 優先的に入れる仕組みを持つ市町村のうち、約79%がひとり親家庭を優先の対象にしている
- 待機児童は全国で16,330人。学年別では小学4年生が最も多く(34.2%)、「小4の壁」とも呼ばれる
学童保育(放課後児童クラブ)とは
学童保育は、正式には「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)」といいます。保護者が労働などで昼間家庭にいない小学生が、放課後や長期休みに過ごす場所です(こども家庭庁)。
| 項目 | 内容(令和7年5月1日現在) |
|---|---|
| クラブ数 | 全国に25,928か所 |
| 登録している子ども | 約157万人(過去最高) |
| 対象学年 | 小学6年生まで(平成27年度の法改正で明確化) |
| 場所 | 小学校内(余裕教室・敷地内の専用施設)が約51%、児童館・児童センターが約9% |
| 利用する子の学年 | 低学年(1〜3年生)が約78% |
料金の目安|月いくらかかる?
利用料は、自治体やクラブによって違います。全国のクラブ(料金を取っている25,296か所)の月額は、次のとおりです。
| 月額の利用料 | クラブの割合 |
|---|---|
| 2,000円未満 | 約1.2% |
| 2,000〜4,000円未満 | 約17.3% |
| 4,000〜6,000円未満 | 約26.2%(最多) |
| 6,000〜8,000円未満 | 約20.0% |
| 8,000〜10,000円未満 | 約16.0% |
| 10,000〜12,000円未満 | 約8.4% |
| 12,000円以上 | 約9%(12,000〜14,000円未満3.8%、14,000〜16,000円未満2.1%、16,000〜18,000円未満0.8%、18,000〜20,000円未満0.6%、20,000円以上1.5%) |
| おやつ代などの実費のみ | 約2.0% |
つまり、4,000〜8,000円未満が約46%、2,000〜10,000円未満なら約8割です。ただし、地域によって差があります。お住まいの市町村の学童のページで、実際の金額を確認してください。
利用料のほかにかかるお金
- おやつ代などの実費:実費を集めていないクラブは約36%。集めるクラブでは、月1,500〜2,500円未満が多い(1,500〜2,000円未満が約18%、2,000〜2,500円未満が約20%)
- 長期休みの昼食:長期休暇中に昼食を提供しているクラブは約52%。提供がない場合は、お弁当が必要になる
お弁当や食事のことは 食料支援の記事 も参考になります。
ひとり親の減免|内容は自治体で大きく違う
料金を取っているクラブのうち、22,574か所(約89%)が何らかの利用料の減免を行っています。減免の対象になる世帯は、次のとおりです(複数回答)。
| 減免の対象 | その対象を設けているクラブの割合(全クラブ中) |
|---|---|
| 生活保護受給世帯 | 約66.5% |
| 兄弟姉妹で利用する世帯 | 約57.1% |
| 市町村民税非課税世帯 | 約42.1% |
| 就学援助を受けている世帯 | 約28.6% |
| ひとり親世帯 | 約28.6%(7,413か所) |
ひとり親世帯を減免の対象にしているクラブは、全クラブの約29%です。「ひとり親だから、どこでも安くなる」わけではなく、自治体やクラブによって、あるかどうかが違うのが実情です。
ひとり親世帯の減免のしかたも、いろいろです。
- 利用料の免除:313か所(全クラブの約1.2%)
- 利用料の半額のみ徴収:2,142か所(約8.3%)
- 所得に応じて複数段階で減額:312か所(約1.2%)
- その他(自治体やクラブ独自の定め):4,768か所(約18.4%)
自治体によっては、減免を受けるための申請書や認定証が必要です。「ひとり親の減免はありますか?」「どんな書類が必要ですか?」と、申込みのときに聞いてみましょう。就学援助(母子家庭の就学援助)を受けている場合の減免もあるので、あわせて確認してください。
入りやすさ|ひとり親は優先される?
学童は、申込みが多いと入れないことがあります。こども家庭庁の調査では、利用に係る優先的な取扱いを行っている市町村は833(実施市町村の約51%)でした。その優先の対象(複数回答)で最も多いのが、ひとり親家庭です。
- ひとり親家庭:659市町村(優先的な取扱いを行う市町村の約79%)
- 低学年など、発達の観点から配慮が必要な子:672市町村(約81%)
- 生活保護世帯:360市町村(約43%)
- 虐待・DVのおそれなど、社会的養護が必要な場合:460市町村(約55%)
ひとり親が優先される市町村は多いのですが、すべての市町村ではありません。優先の有無や、点数のつけ方は、お住まいの自治体で確認が必要です。保育園・学童の入りやすさの仕組みは ひとり親の保育園・学童の入り方 にまとめています。
「小4の壁」|待機児童は、4年生がいちばん多い
令和7年5月1日現在、学童に入れなかった子ども(待機児童)は全国で16,330人(前年より1,356人減)でした。学年別では、次のとおりです。
| 学年 | 待機児童数 | 割合 |
|---|---|---|
| 小学1年生 | 1,966人 | 12.0% |
| 小学2年生 | 1,805人 | 11.1% |
| 小学3年生 | 3,305人 | 20.2% |
| 小学4年生 | 5,589人 | 34.2%(最多) |
| 小学5年生 | 2,644人 | 16.2% |
| 小学6年生 | 1,021人 | 6.3% |
学童は低学年の利用が中心で、高学年になるほど、入れない子が増える傾向です。「4年生になったら、放課後の預け先がなくなるかも」という不安が、「小4の壁」と呼ばれるのは、このためです。都道府県別では、東京都(3,360人)、埼玉県(1,681人)、兵庫県(1,464人)、千葉県(1,106人)、神奈川県(1,067人)で、全体の約5割を占めています。
待機になったときの選択肢として、ファミリー・サポート・センターなどがあります(病児保育とファミサポ、習い事の送迎問題 も参考に)。
お迎えの時間|何時まで預かってくれる?
平日の終了時刻は、次のような状況です。
| 終了時刻(平日) | クラブの割合 |
|---|---|
| 17:00まで | 約0.4% |
| 17:01〜18:00 | 約15.7% |
| 18:01〜18:30 | 約21.7% |
| 18:31〜19:00 | 約54.9%(最多) |
| 19:01以降 | 約7.4% |
18時半を超えて開いているクラブは約62%です。ただし、終了時刻はクラブによって違います。フルタイムで働くひとり親は、自分の職場からのお迎え時間に、間に合うクラブかを、申込み前に確認しましょう。
🌿 私の場合
子どもが小学生のころ、学童を利用させてもらいました。仕事をしている間、子どもが安心して過ごせる場所があったおかげで、私も安心して働き続けることができました。ひとり親にとって、本当にありがたい制度だと感じています。
夏休みなどの長い休みは、子どもの宿題や習い事に合わせて過ごし方を決め、親子で生活を楽しむようにしていました。
申込みまでの進め方
- お住まいの市区町村の学童のページで確認:対象学年・利用料・減免・終了時刻
- ひとり親の優先や減免があるかを聞く:あれば、必要な書類も
- 申込みの時期を早めに調べる:こども家庭庁の資料では、長期休業(夏休みなど)の前に、待機児童が多く出る傾向が示されている
- 待機になったときの、代わりの預け先を考えておく:ファミサポ、児童館、習い事など
よくある質問
学童は何年生まで利用できますか?
小学6年生までです(平成27年度の法改正で、対象が「おおむね10歳未満」から小学6年生までと明確になりました)。ただし、実際に高学年を受け入れているかどうかは、クラブや自治体で違います。
学童の料金は、全国でいくらぐらいですか?
月4,000〜8,000円未満のクラブが約46%と最も多く、2,000〜10,000円未満のクラブが約8割です。おやつ代などの実費が別にかかることがあります。
ひとり親だと、必ず料金は安くなりますか?
いいえ。ひとり親世帯を減免の対象にしているクラブは、全クラブの約29%です。自治体やクラブによって違うため、申込みのときに確認してください。
仕事を探している最中でも、利用できますか?
学童の対象は、保護者が労働などで昼間家庭にいない小学生です。求職中などの扱いは自治体によって異なるので、窓口で確認してください。
待機になったら、どうすればいいですか?
窓口で、空きが出たときの連絡や、ほかの預け先の案内について相談しましょう。ファミリー・サポート・センターや、児童館、放課後子供教室などを、代わりの選択肢として考えられます。
まとめ|料金・減免・入りやすさは、自治体で確かめる
- 学童の料金は、月4,000〜8,000円未満が約46%で最多。おやつ代などの実費が別にかかることも
- 料金を取るクラブの約89%が何らかの減免。ひとり親の減免があるクラブは約29%で、内容も自治体で違う
- ひとり親を優先する市町村は多い(優先の取扱いを行う市町村の約79%)
- 小学4年生の待機児童が最多(34.2%)。早めの情報収集を
学童は、ひとり親が働き続けるための大切な居場所です。まずは、お住まいの市区町村のページで、料金・減免・終了時刻を確かめてみましょう。※制度や金額は自治体によって違い、年度で変わります。最新の情報は、必ず自治体の案内でご確認ください。
参考・出典
- こども家庭庁「令和7年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」(令和7年5月1日現在)
- こども家庭庁「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)」
- ※ 数字は全国の集計で、地域によって差があります。割合は、クラブ数・市町村数に対するものです。
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この記事を書いた人:masako
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