親権を持つ父親が養育費を「もらう側」になる。
養育費保証は母親専用ではありません。父子家庭でも受け取れます。
法定養育費制度の創設がなされ受け取る側の権利が護られるようになります。
母子家庭だけでなく『父子家庭として子どもを育てる中で、多くの父親が直面するのが『養育費の受け取り』の問題です。
制度上の男女の差はありません。しかし未払いというリスクになるケースが母親以上に起こりやすくなります。
これまでは手続きの複雑さや支払いの不確実性から、父親が十分に養育費を受け取れないケースも少なくありませんでした。
法改正により、父子家庭でもより確実に養育費を受け取れる道が開かれました。
本記事では、法改正のポイントと具体的な手続きを父子家庭の父親に必要な情報を分かりやすくまとめてみました。
母親だけではない、父子家庭が保証される養育費の考え
父親が親権を持つ、親の責務に関するルール
親として子供を養育していく為に、こどもの利益を確保する目的として受け取るべき養育費は、全体の30%弱にとどまっております。取り決めがあっても実際は払われていないというケースが多いのです。

こどもの人格の尊重や生活保持義務はとても大事
親権や婚姻関係の有無に関わらず、こどもの心身の健全な発達を図るため、こどもを養育する責務を負うという事はとても重要になります。
何より一番はこどもと親と同水準の生活を維持しなければなりません。
父親だからこそ養育費をもらえる法的根拠
養育費の支払確保に向けた見直し
1.養育費の取り決めに基づく民事執行手続きが容易になり、取り決めの実効性を向上します。
2.養育費の取り決めがない場合にも、暫定的な養育費(法定養育費)を請求することができる制度が新設されます。
3.養育費に関する裁判手続きの利便性が向上します。
【改正前】
父母の私的な取り決めがあっても、差し押さえの申し立てに先立って家庭裁判所での調停などの手続きが必要でした。
【改正後】
改正により、養育費債権に「先取特権」と呼ばれる優先権が付与され、債務名義がなくても養育費の取り決めの際に父母間で作成した文書に基づき、差し押さえの手続きを申し立てる事が出来るようになりました。



令和8年4月1日以降の施行後に限り先取特権が付与されます。
2026年4月1日から改正民法が施行。未払いを防ぐための暫定的な制度で、先取特権も付与されるため養育費の確保が容易になります。
男性が不利だと思われがちな誤解
養育費の話になると、「男性が不利」というイメージがあります。
しかし本来、養育費は父母双方が子どもの生活を支えるために分担するものです。実際には、子どもと同居していない側が金銭で負担することが多いため、結果として父親が支払うケースが多いのです。
裁判所では、双方の収入や子どもの人数・年齢などを基に算定表を用いて公平な金額を決めます。また、母親の収入も当然考慮されます。「男性だから不利」というよりも、子どもと別居している側が金銭で養育を支える仕組みだと理解することが大切です。養育費は相手への支払いではなく、あくまで子どもの生活と成長のための費用なのです。
実際に起こりやすい二つの問題
1.未払い
長年大きな社会問題となっています未払い。そこで今回の令和8年4月施行の民法改正では、養育費の支払いを確保するための制度が強化されています。
2.連絡断絶
離婚後、養育費を受け取るうえで多い悩みの一つが、元配偶者との連絡が取れなくなる「連絡断絶」です。
電話やLINEがつながらず、養育費の話し合いが進まないケースは少なくありません。
しかし、2026年の法改正により、子どもの生活を守るための仕組みが整えられました。たとえ離婚時に養育費の取り決めがなくても、一定額の養育費を請求できる制度が設けられ、さらに支払いが滞った場合には給与などを差し押さえる手続きも進めやすくなります。相手と直接連絡が取れない場合でも、家庭裁判所の調停など公的な手続きを利用することで養育費の請求は可能です。養育費は子どもの権利であり、連絡が取れないことを理由に諦める必要はありません。
新たな仕組みの法定養育費と先取特権
法定養育費
離婚時に養育費の取り決めがなくても、一定額を請求できる「法定養育費」という仕組みが新たに導入されました。
法定養育費とは、金額: 子ども1人あたり月額2万円(予定)。法定養育費はあくまで暫定的な金額です。教育費や生活費が2万円を超える場合は、裁判所へ調停や審判を申し立て、正規の養育費(算定表に基づく金額)の支払いを求める必要があります。
先取特権
養育費には「先取特権」が認められ優先権が付与されます。養育費の取り決めの際に父母間で作成をした文書に基づき、差し押さえの手続きが出来、他の借金よりも優先して回収できる可能性が高まります。未払いが生じた場合でも、子どもの生活費としての養育費を確保しやすくなると期待されています。養育費は親同士の問題ではなく、子どもの生活を支える重要な費用であり、法改正はその実効性を高めるためのものといえます。



先取特権が付与される上限額は子一人当たり一人当たり月8万円です。
改正では、手続きをスムーズに進めるために家庭裁判所が当事者に対して収入情報の開示を命じることが出来るとしています。
裁判手続きの利便性向上
養育費を請求するための民事執行の手続きにおいては、地方裁判所に対する1回の申し立てで
財産開示手続:養育費の支払義務者は、その保有する財産を開示しなければならない
情報提供命令:市区町村に対し、養育費の支払義務者の給与情報の提供を命じる
債権差押命令:判明した給与債権を差し押さえる
という一連の手続きを申請することができるようになります。
もしものための解決策、養育費保証サービス
離婚後に取り決めた養育費が支払われなかった場合に、保証会社が養育費を立て替えて支払う民間サービスがあります。
Casaの「養育費保証PLUS」は
- 養育費が未払いになった場合
→ 保証会社が受取側に立替払い - その後
→ 保証会社が支払義務者へ請求 へという仕組みになっています。
特徴は、
- 養育費未払い時の立替払い
- 口座引き落としによる回収サポート
- 仕事紹介・住まい支援などもあり
| 会社名 | サービス名 | 保証内容 | 初回費用 | 月額費用 | 特徴 | 詳しくはこちら |
| casa | 養育費保証PLUS | 養育費未払時に立替払い | 養育費1か月分 | 養育費の約3%(最低1,000円) | 養育費保証サービスの代表企業 | 養育費保証PLUS |
| イントラスト | サポぴよ | 養育費未払時の立替払い | 養育費1か月分程度 | 養育費の約3% | 自治体と連携するケースが多い | サポぴよ養育費保証 |


結論
親権を持つ男性には女性と違い、実際に「誰にも相談ができない」という傾向があります。
役所などで行われている法律相談・弁護士への相談も、心理的ハードルが高いという点などから養育費を受け取るという権利を失ってしまいがちです。
養育費は母親だけでの権利ではありません。子供を育てる父親側にも持つ権利です。正しい知識を知って受け取れる権利を守り、大事なお子様との生活を過ごしていきましょう。
