「ひとり親控除?寡婦控除?——結局、自分はどっちなの?」と混乱していませんか。名前が似ていて、年末調整の紙を前に手が止まる人、とても多いんです。この2つは対象も控除額も違います。この記事では、フローチャートと表で「あなたはどっち」がスッと分かるように、やさしく整理します🌸
💡 この記事のポイント
まず結論|2つの違いを一言で
ざっくり言うと、こうです。
「子どもを育てているひとり親」なら、ひとり親控除。性別も、離婚・死別・未婚も問いません。一方、寡婦控除は、ひとり親控除に当てはまらない女性のための控除(子のいない離婚女性や、死別女性など)です。控除額はひとり親控除のほうが大きい(35万円)です。
比較表|ひとり親控除 vs 寡婦控除
| ひとり親控除 | 寡婦控除 | |
|---|---|---|
| 控除額(所得税) | 35万円 | 27万円 |
| 控除額(住民税) | 30万円 | 26万円 |
| 性別 | 男女どちらも | 女性のみ |
| 婚姻歴 | 離婚・死別・未婚もOK | 離婚・死別のみ(未婚は不可) |
| 子の有無 | 生計を一にする子が必要 | 離婚は扶養親族が必要/死別は不要 |
| 所得要件 | 合計所得500万円以下 | 合計所得500万円以下 |
| 事実婚 | いないこと | いないこと |
いちばんの違いは「子がいるか」と「性別」。子を育てているなら、まずひとり親控除を確認しましょう。
フローチャート|あなたはどっち?
上から順に「はい/いいえ」で進むだけ。自分がどちらに当てはまるか、確かめてみてください。
🔰 あなたはどっち?判定フローチャート
(離婚・死別・未婚のいずれか)
(子の総所得48万円以下)
所得税35万・住民税30万
※男女・未婚を問わずOK
所得税27万・住民税26万
※女性のみ・いいえは対象外
※あくまで目安です。正確な判定は勤務先・税務署・国税庁でご確認ください。
ひとり親控除とは(対象と金額)
ひとり親控除は、2020年に新しくできた控除です。未婚のひとり親も対象になったのが大きな特徴。次のすべてを満たす人が使えます。
①今、結婚していない(離婚・死別・未婚、または配偶者が生死不明)②生計を一にする子がいる(その子の総所得が48万円以下・他の人の扶養に入っていない)③本人の合計所得が500万円以下④事実婚の相手がいない。控除額は所得税35万円・住民税30万円です。
寡婦控除とは(対象と金額)
寡婦控除は、ひとり親控除に当てはまらない女性のための控除です。次のいずれか+所得500万円以下+事実婚なし、で使えます。
・離婚後に結婚しておらず、扶養親族がいる女性(子以外の親族でもOK)・死別後に結婚していない女性(この場合は扶養親族がいなくてもOK)。控除額は所得税27万円・住民税26万円。男性は対象外で、未婚の場合も使えません。
⚠️ よくある勘違い
①「未婚だから控除は使えない」→子がいればひとり親控除が使えます(未婚OK)②「父子家庭は控除なし」→父親もひとり親控除の対象③事実婚(住民票に未届の夫/妻の記載)があると、どちらも使えません④どちらも合計所得500万円を超えると対象外です。
🌿 masakoの本音
税金の控除は、「申告しないと戻ってこない」ものばかり。名前がややこしいだけで、当てはまれば税金がしっかり軽くなります。私も「知らなくて損していた」ことが何度もありました。知らないと生きづらい、情報は自分から取りにいくもの。年末調整の紙が来たら、この記事を見ながら、遠慮なく会社や役所に聞いてくださいね🌸
年末調整・確定申告での使い方
会社員なら、毎年秋の「扶養控除等(異動)申告書」で、ひとり親・寡婦の欄にチェックを入れるだけ。確定申告する人は、申告書の該当欄で申告します。
もし過去に申告し忘れていても、5年前までさかのぼって取り戻せることがあります。詳しいやり方はひとり親控除はいくら戻る?さかのぼる申告のやり方をどうぞ。他の節税は母子家庭の節税まとめにまとめています。
具体例で見る|あなたはどのケース?
言葉だけだと分かりにくいので、よくある3つのケースで見てみましょう。
ケース別・どっちが使える?
このように、「子を育てているか」と「性別」で、たいていの人は見分けられます。
控除でいくら税金が安くなる?
「35万円の控除」と言われても、ピンときませんよね。控除は”税金がかかる所得から差し引ける金額”のこと。ざっくりのイメージはこうです。
たとえば所得税率が10%の人がひとり親控除(35万円)を使うと、所得税で約3.5万円、住民税(30万円分)で約3万円、合わせて年間およそ6万円ほど税金が軽くなる計算です。毎年のことなので、5年で30万円近い差になることも。
「たかが控除」とあなどれません。手取りへの影響はシングルマザーの手取りでも解説しています。
手続きの流れ(かんたん)
やることはこれだけ
「難しそう」と身構えなくて大丈夫。チェック1つで税金が軽くなることも多いので、年末調整の紙が来たら、忘れずに確認してくださいね。
よくある質問
未婚のシングルマザーでも控除は受けられる?
はい。子がいれば「ひとり親控除」の対象です(未婚でもOK)。寡婦控除は未婚だと使えません。
ひとり親控除と寡婦控除、両方は使える?
いいえ、重複しません。ひとり親控除に当てはまる人はそちら(金額も大きい)が優先です。
父子家庭(男性)はどちら?
子がいれば「ひとり親控除」の対象です。寡婦控除は女性のみなので使えません。
所得500万円は「年収」のこと?
いいえ、「合計所得金額」です。給与だけなら、年収でおよそ677万円くらいが目安です。
子どもがバイトをしていても対象?
子の総所得が48万円以下(給与のみなら年収103万円以下)なら対象です。
実家で親と同居していても控除は使える?
使えます。ひとり親控除・寡婦控除は「同居家族の所得」は関係ありません(児童扶養手当とは別のルールです)。ただし事実婚の相手がいないことが条件です。
パート収入が少なく、そもそも税金がかからない場合は?
その場合は控除の効果は出ませんが、住民税の非課税判定などに関わることがあります。念のため申告しておくと安心です。
年の途中で離婚・死別した場合は、その年から使える?
その年の12月31日時点の状況で判定します。年内に要件を満たせば、その年の分から使えます。
まとめ
迷ったら「子を育てているか」「性別」で見分けます。子がいるひとり親(男女・未婚問わず)はひとり親控除(35万/30万)、子のいない離婚・死別の女性は寡婦控除(27万/26万)。どちらも所得500万円以下が条件で、重複はしません。控除は申告してこそ。さかのぼりはこちらの記事、手取りの把握はシングルマザーの手取り、使えるお金はもらえるお金もあわせてどうぞ🌸

